階段上りはエネルギー消費も高くとてもいい運動になりますが、太ももの前側がパンパンになりとても疲れますよね。
自分の体が負荷になり何度も繰り返し持ち上げるのですから疲れるのは当たり前。
ですが、女性としては太ももの前側がパンパンになり張り出すのは避けたいところです。せっかく負荷があるのですからこれをもっと臀筋メインにもっていけたら… 。
そう思いませんか?
今回は階段を上る時に太もも前の筋肉「大腿四頭筋」ではなく「臀筋」に効かせる方法を解説します。
大腿四頭筋メインになる理由
階段を上がるときに無意識に繰り返している膝関節の伸展。1段上に腿をあげて足をかけ、少し前傾になり大腿四頭筋で支えながら膝関節を伸ばし、膝が伸び切らないまま次の足を前に出す。こんな感じではないでしょうか。
立位で膝を曲げるという動作だけでも、重力に逆らうように大腿四頭筋は張力を発揮します。(詳しくは伸ばされながら力を発揮する遠心性収縮と言います)
このように膝を曲げて前傾したまま上ると常に大腿四頭筋が主体となり常に大きな負担をかけ続けている状態になります。
もちろん腿裏のハムストリングや臀筋も使われますがサポート役。このような体の使い方では大腿四頭筋ばかりが疲労してしまいます。
階段を上がったあとは太ももの前がパンパン!といった感じになるはずです。
臀筋をメインに使う方法
では臀筋をメインに使うにはどうしたらいいのでしょうか。
スクワットを思い出してください。スクワットでもちょっとした意識の違いで大腿四頭筋をメインに使うか臀筋にも効かせられるかが変わってきますよね。
まず、スクワットを膝の曲げ伸ばしという意識でやっていると大腿四頭筋がメインに使われがちです。それは立位で膝の曲げ伸ばしをした時に膝の動きを支配しているのが大腿四頭筋だからです。
曲げる時、重力に逆らい曲がりすぎないようセーブするのも大腿四頭筋。そこから重力に逆らい膝関節を伸展させるのも大腿四頭筋です。つねに大きな負荷がかかった状態です。
スクワットで臀筋を使うためには何処を意識するのか?それは膝の曲げ伸ばしではなく股関節の屈曲伸展です。
臀筋は膝関節にはなく股関節にあります。股関節の動きで臀筋は動きます。
腰を落とす時は臀筋を伸ばす、腰を上げる時は臀筋を収縮する。そんな意識を持って動かすことで効いてくる筋肉が大腿四頭筋から臀筋へ切り替わってくるのです。
これを階段上りの時に当てはめてみましょう。
一段上へ体を移動させる時に膝を伸ばすことで移動させるのではなく、股関節を伸展させることで体を押し上げる。そう意識を切り替えるだけで1段1段臀筋へ効きだします。そして、地面を最後までしっかり押すように意識をして最後の最後まで効かせましょう。
もう1つは重心を踵におくということ。スクワットでも重心が前にいくほど大腿四頭筋主体になってしまいます。階段を上る時に踵を付かずつま先で支えるように上ると重心が前にいき、ふくらはぎと大腿四頭筋が使われます。常に大腿四頭筋が使われて強化されている状態です。大腿四頭筋を鍛えたい方はつま先立ちで上ると良いでしょう。
ですが、大腿四頭筋の張りを抑えたい・臀筋を使いたい人はなるべく踵は付いて安定させた状態で上がりましょう。
もし階段の幅が狭く踵まで付けない場合は猫背にならず姿勢良く意識をするだけで臀筋に効かせやすくなります。
体が前傾した状態では臀筋が効果的に動かないからです。後ろへ思い切り蹴り上げるなら別ですけど、階段上りでそうはいきませんよね。
重心をどこへ持っていくか?臀筋を動かせているか?この2点に気を付けて上っていただくと、臀筋を効果的に動かせるようになると思います。
臀筋に効かせるための階段上りをおさらいしますと、
- 膝の屈伸運動で上る。
- つま先だけで前重心で上る。
- 猫背、前傾姿勢で上る。
- 股関節を動かす。(体を押し上げ地面も最後まで押し上げる)
- 踵を付き、重心を安定させる。
- 姿勢良く上る。
このように臀筋に効かせられるようになることで大腿四頭筋への負担も減ります。太ももの前側だけがパンパンになったり筋肉が発達してくるといったことの予防にもなるでしょう。
まとめ
習慣にするまではなかなか難しいかもしれませんが、意識をして階段を上って感覚を掴んでみましょう。
普段の動作をトレーニングに変えられれば一石二鳥!
大腿四頭筋だけでなく臀筋を使えるようになると階段上りも今までよりも楽に上れるようになりますよ!
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