ハッと目を惹くきれいな姿勢、どことなく格好悪くて残念な姿勢。
その違いは『腸腰筋』にあります!
姿勢の悪い人は骨盤を支えている腸腰筋の状態が悪く弛んでいたり錆びついていることが多いんです。
腸腰筋を動かして柔軟性と筋力をつけ、錆つきを取ることで自然と美しく綺麗な姿勢に変わります!
かんたん解剖学
まずは骨盤を支える腸腰筋について知りましょう。トレーニングでも生活でも意識していく上でどこにあるのか?知っておくことが大切です!
『腸腰筋』は「腸骨筋」・「大腰筋」・「小腰筋」の3つの筋肉をまとめた略称です。
『大腰筋』はみぞおち辺りの背骨から大腿骨(太ももの骨)まで。
『腸骨筋』は骨盤の内側から大腿骨まで。
『小腰筋』は大腰筋の分束で補助的な筋肉です。
全て骨盤の前側についていますね!
そう、この筋肉が骨盤を前側で支える筋肉。腸腰筋があるからこそ綺麗に骨盤が立つのです。
骨盤を立たせる以外にも、階段を上ったり歩く時に足をあげる動きでも使われます。何もないところでつまづく、階段の上りが辛いなどがあったら腸腰筋が衰えているかもしれません。
腸腰筋トレーニングの効果
腸腰筋をトレーニングしていくことによって、実際どのような効果を得られるのでしょうか?
見ていきましょう。
【美しい姿勢になる】
日本人に多い代表的な骨盤後傾姿勢や猫背は腸腰筋の衰えによって起こります。
もともと日本人は腸腰筋が弱く、そして生活でなかなか使えていない人が多いので弱化していきます。
骨盤が支えられず後ろへ倒れてくると、バランスを取るために背中が丸まり顔が前に出ます。
右のような姿勢の人、見たことあるのではないでしょうか。
骨盤が後傾するとお尻が下がり垂れ尻になります。更に筋肉が使われないのでどんどん脂肪が付いてくるという悪循環になってしまいます。
どうして日本人は腸腰筋が弱いのか?生まれながらにそういう姿勢になりやすく生まれてくるからです。なぜ??それはこちらの記事に書いてありますので読んでみてくださいね。
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欧米人のような芯のあるシュッとした姿勢を手に入れるためには、腸腰筋強化・錆びつきを取ることが大切なのです。
【転倒予防】
段差もない平坦な所でつまづいたり、運動会で走っていて足がもつれる様に転倒しているお父さん。
見たことありませんか?
この現象は単なる老化ではなく腸腰筋が衰え錆びついているから起こります。
腸腰筋は足を上げる時にも活躍する筋肉。衰えていたり錆びついていると頭で思い描くように足が上がらず、そのイメージと現実の差で足がもつれて転倒してしまうのです。腸腰筋をイメージ通り動かせる様にする事で足がしっかり上がり転倒予防に繋がります。
【腰痛の改善】
腸腰筋は背骨の内側からついているので、腰痛の原因になる代表的な筋肉のひとつです。
座りっぱなしデスクワークの人、長時間運転する人、座ることが多くてあまり歩かない人などは腸腰筋が縮まった状態で硬く錆びつきがち。
硬くなった腸腰筋が腰椎に負担をかけます。
思い当たる方は腸腰筋ストレッチで質のいい筋肉を取り戻し
硬く錆びついた筋肉に伸縮性をつけてあげましょう。
腸腰筋のトレーニング方法
骨盤後傾姿勢や足を上げる動作が鈍くなってきた人は腸腰筋を意識的に動かしながら筋力をつけていきましょう。
腸腰筋を動かす(ウォーキング)
日常生活で腸腰筋を動かしていくにはウォーキングでの意識が重要です。
歩く時に大腰筋のあるみぞおちから意識して歩くこと。
大腰筋はみぞおちから出ています。(解剖学参照!)
日本人に多いペタペタ歩きやスリスリ歩きは股関節から下だけの歩き方。
股関節から下が足だと思っていると腸腰筋は使われません。
『みぞおちから足が生えている様な感覚で歩く』
ことで腸腰筋が使われます。
ちなみに、
欧米人がお尻を振って歩いているように見えるのも腸腰筋含め骨盤をちゃんと使って歩いているからなんですよ。
「みぞおちより下が足」という感覚で骨盤を使って歩くと、歩幅は自然と大きくなります。腸腰筋が動き出し、栄養・酸素が巡り老廃物も流れ錆びつきが取れていきます。
歩幅が大きくなることで、足首やふくらはぎもしっかり動いてくるので下半身がスッキリして美脚が手に入ります!
ポイントまとめると・・・
- みぞおちから歩く
- 歩幅を大きく歩く
- 膝の裏を伸ばして歩く
色々意識しすぎて分からなくなっちゃう方はまず「歩幅を広く颯爽と歩く!」を意識してみてくださいね。
腸腰筋トレーニング(筋トレ)
腸腰筋が衰えている人は普段の生活で腸腰筋を動かしながら更に強化トレーニングも行うのがベスト。
腸腰筋は股関節を動かすことで動きます。太ももを大きく上げながらその場で足踏みするだけでも効果アリ。
今回はお勧めのトレーニング3種を紹介しますね。
腸腰筋トレーニング1
イラストのように足を伸ばす、屈曲するの繰り返しです。腸腰筋だけでなく腹筋も鍛えられるトレーニングです。
慣れてきたら上半身と下半身を別々の方に引き寄せツイストしていくと更にウエスト周りがすっきりします!
腸腰筋トレーニング2
こちらもツイスト運動もいれた腸腰筋トレーニング。足を伸ばしてしっかり引き寄せましょう!
腸腰筋トレーニング3
反り腰さんは要注意ですが、こちらは腸腰筋メインに鍛えるトレーニングです。
ポイントは腰を浮かせないこと!
腰の下の隙間を空けないよう腹筋に力を入れてゆっくりと行いましょう。
腹筋の弱い反り腰さんが急に行うと腰が痛くなってしまうので、まずは腰が反らない程度の範囲で足を上げ下げするところから始めましょう。キツいようなら膝を曲げるなどで負荷を減らしてもOKです。
腸腰筋ストレッチ
デスクワークなどで腸腰筋が硬く凝っている方は毎日、そしてそうでない方も腸腰筋トレーニングの後に行うと錆つき改善になり質の良い筋肉になります。
片膝を立ててストレッチ
腸腰筋を左右片方ずつじっくり伸ばします。
写真のような姿勢で片足を前に出し膝を押していきます。
上半身をしっかり起こして、息を吐きながらゆっくりじっくり青いラインを伸ばしていきます。
上半身が前傾してしまうとストレッチされなくなるので気をつけましょう!
仰向けでストレッチ
両側の腸腰筋を同時に伸ばします。
かかとを掴んで肩甲骨は床についたままお尻をあげます。これも息をゆっくり吐きながら。青いラインを伸ばしていきます。
肩甲骨が浮いてしまうと背中が反ってしまうので気をつけましょう!
まとめ
足をあげたり美しい姿勢を維持するために重要な腸腰筋。腸腰筋をトレーニングすると美しい姿勢を保てるだけなく、転倒の予防・腰痛の改善につながります。
皆さんも是非、腸腰筋トレーニングをしてくださいね!
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