【肋間筋ストレッチ】現代は硬くなりがち!?肋間筋の役割と緩め方

不調改善&メンテナンス

呼吸筋といったら横隔膜が代表的ですが、実は肋間筋も呼吸筋のひとつです。あまり聞き慣れない筋肉ですが、硬くなってしまうと呼吸がしにくくなったり疲れやすくなってしまいます。

現代社会では呼吸筋が硬くなりがち。しっかり動かしてスムーズな呼吸をしていきましょう!

肋間筋とは!?

肋間筋はその名の通り肋骨の間にある筋肉で、内側にある内肋間筋と外側にある外肋間筋に分かれています。

内肋間筋は外肋間筋の内側にあり呼気の時に肋骨を狭めて下げる働きがあり、外肋間筋は内肋間筋の外側にあり吸気の時に肋骨を広げて上げる働きがあります。

肺での酸素の入れ替えに合わせて胸郭を萎ませたり広げたりできるのは2種類の肋間筋がお互い協力し合って呼吸をサポートしているからなんですね。

肋間筋は硬くなりやすい!?

しかし呼吸筋である肋間筋は現代社会では硬くなりやすい傾向があります。その原因は日常的なストレスと猫背姿勢によって呼吸が浅くなっているから。呼吸が浅くなり胸郭の動きが少なくなることで次第に肋間筋は硬くなってしまうのです。

ストレス社会であることとデスクワークやスマホなどの普及で猫背姿勢の人が増えたことで肋間筋が硬い人が増えています。

ストレス

ストレスを感じ続けると自律神経が乱れ交感神経を過剰に働かせてしまいます。自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位に働いている時は体が緊張・活動的な状態。副交感神経が優位に働いている時は体がリラックス・休息している状態です。

交感神経が過剰に働くと副交感神経への切り替えが上手くいかず、常に体が緊張した状態に。力が抜けず肋間筋の動きも少なくなるので呼吸も浅くなってしまいます。

その他にも夜更かしなどの生活リズムの崩れも交感神経が過剰に働いてしまいますし、最近のマスク生活でも大きく酸素を出し入れしながら声を出すことが出来ず呼吸が浅くなりがちです。

猫背姿勢

さらに現代社会ではデスクワークやスマホ操作など下を向いて作業をすることが増えています。首から背中にかけて丸くなる猫背姿勢が定着してしまっている人も多いのではないでしょうか。背中を丸くすると胸郭が下がった状態になります。その状態で呼吸をすることになるので胸郭は大きく動けず呼吸が浅くなってしまいます。

このような状態が長く続くと肋間筋は硬くなり、更には猫背姿勢のまま背骨も固まってしまうこともあります。大きく深呼吸をしたくても出来ない、一度に取り込める酸素量が低下してしまうということが起こります。

肋間筋の硬さと体への影響

では肋間筋の硬さは体にどんな影響を与えるのでしょうか??肋間筋が硬くなると呼吸が浅くなり胸郭の動きが少なくなることから次のようなことが考えられます。

  • 自律神経の乱れによる体調不良
  • 代謝機能低下による疲労感
  • 首肩こり
  • 首や腰の痛み

呼吸と自律神経は深い関係があります。呼吸が浅くなると自律神経も乱れやすくなり、めまいや頭痛など体にさまざまな不調を引き起こします。酸素の入れ替え量も少なくなるので体内の代謝がスムーズに行えなくなり疲れやすくなったり倦怠感なども感じやすくなるのです。

更に胸郭の動きの悪さは、その周辺の筋肉の動きにも影響を与えます。肩甲骨や肩回りの筋肉、腹斜筋などのお腹の筋肉も硬くなりがち。これが肩こり腰痛にも繋がります。 

その他にも胸郭の動きが悪くなると胸椎(背中の骨)の動きも悪くなります。それによって頸椎(首の骨)や腰椎(腰の骨)が必要以上の動きを要求されるようになり関節にも負担がかかります。それによる首や腰の痛みも感じやすくなるのです。

肋間筋ストレッチをしよう!

硬くなりがちな肋間筋をストレッチで柔軟にしていきましょう。肋間筋は呼吸筋なので呼吸を生かして胸郭を大きく動かす背伸び深呼吸の組み合わせがベストです。

背伸びでストレッチ

まずは固まっている胸郭周りの筋肉を伸ばしていきましょう。

  1. 手を組み上に伸びていきます。肋骨を上に持ち上げる気持ちで伸びましょう。
  2. そのまま左右に体を揺らして胸郭の脇を伸ばしていきましょう。
  3. 最後は手を離して脱力します。

深呼吸でストレッチ

そこから更に深呼吸をして肺に空気をたくさん入れ胸式呼吸をしていきます。たくさん空気を取り込むには、まず息を全部吐き切ることがポイント。

  1.  背中を丸めながら最後まで息を吐き切ります。胸郭が萎んで落ちていく感じをイメージしましょう。
  2. そこから今度は手を横に広げて大きく息を吸い込みます。胸郭を前後に大きく膨らませるイメージをしましょう。
  3. 何回か繰り返します。

胸郭の筋膜マッサージ

次に直接マッサージでほぐす方法です。肋間筋が硬くなると胸郭周辺の筋肉も硬くなります。胸郭周辺の筋肉・筋膜をマッサージして全体を緩めていきましょう。

外腹斜筋・内腹斜筋・前鋸筋

胸郭の脇部分は特に硬くなりがちな場所です。外腹斜筋と内腹斜筋は胸郭の下部、前鋸筋は上部にあります。

外腹斜筋と外肋間筋、内腹斜筋と内肋間筋はそれぞれ筋繊維の走行が同じなので腹斜筋の延長のようにも見え、お互い影響を与える筋肉です。そして外腹斜筋と交わるように前鋸筋が存在します。前鋸筋は肩甲骨に繋がっています。肩甲骨の硬さや肩こりなどにも関係してきます。

  1. 手をグーにした状態で肋骨の脇部分をゴリゴリしごきましょう。 下部分が腹斜筋、脇に近い部分が前鋸筋になります。

横隔膜

横隔膜は肋間筋と同じく呼吸筋です。肋間筋とも筋膜で繋がっており、呼吸が浅くなるとここ横隔膜も硬くなってしまいます。

  1. 仰向けになり肋骨の下部分に指を入れてしごきながら移動します。 硬く感じるようなら横隔膜が硬くなっている証拠です。硬い方は毎日マッサージを習慣にすると効果的!

※中央は触らないようにしましょう!

まとめ

呼吸は生きるためにとても大切です。腹式呼吸だけでなく胸式呼吸もしっかり行い肋間筋をたくさん動かしていきましょう。

肋間筋と横隔膜は繋がっているので、肋間筋が硬くなることで腹式呼吸もし難くなります。どちらもしっかりできるよう胸式呼吸と腹式呼吸を同時に意識していけるといいですね!

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