美脚の要は膝にあります。
意識をしないと自然と膝が曲がってしまう。または筋肉が張って伸ばすことができない。
そんな方は危険信号!
美脚から遠ざかるばかりか、姿勢全体が崩れゆくゆくは将来の歩行困難に繋がってきてしまいます。今から少しでも伸ばせるようにしましょう!
その前に!かんたん解剖学
膝はとても曲がりやすく伸ばす力が弱くなりやすい関節です。
その仕組みを知っておくと日頃の生活での意識にも役立ちます。
関節の仕組み
膝関節の仕組みの前に…関節はどのような仕組みで動いているか知っていますか?
関節には主動筋と拮抗筋という筋肉が協力しあって動いています。
筋肉は関節を動かすために骨と骨を繋いで付いています。
例えばこの関節Aを動かすには最低筋肉①と筋肉②が必要なんです。
筋肉①が収縮すれば筋肉②が伸長し、
逆に
筋肉②が収縮すれば筋肉①が伸長します。
収縮する筋肉を「主動筋」
伸長する筋肉を「拮抗筋」といいます。
主動筋と拮抗筋が協力しあうことで関節を曲げたり戻したり、微妙な動きを調整したり、関節への急な負荷を制御し関節の損傷を防いだりしています。
膝周辺の筋肉
では、かんたんに膝関節に関わる筋肉を見ていきましょう!
膝関節を動かす筋肉=膝関節をまたぐ筋肉です。
まず膝を伸展させる前側の筋肉。
(全部合わせて大腿四頭筋といいます)
次は屈曲させる後ろ側の筋肉。
(全部合わせてハムストリングといいます)
腿裏の他にふくらはぎにもあります。
膝の屈曲に作用するのは腓腹筋です。
膝を屈曲させる筋肉は後ろに上下あり、屈曲パワーが強い事が分かりますね。
膝を伸ばす動作では、大腿四頭筋(前側の筋肉)が主動筋となって力を発揮し、ハムストリングと腓腹筋(後ろ側の筋肉)が拮抗筋となって柔らかく伸びなくてはなりません。
膝が伸びない[原因]と[生活習慣]
膝関節の仕組みが分かったところで、なぜ膝が伸びにくいのか?
について考えると原因は大きく2つありそうです。
- 伸展筋(大腿四頭筋)が弱い
- 屈曲筋(ハムストリングまたは腓腹筋)が硬い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【原因①】大腿四頭筋が弱い
膝伸展の主動筋(膝を伸ばすときに力をいれる筋肉)である大腿四頭筋が弱いと、伸ばす力が弱く綺麗に伸展できません。
大腿四頭筋が弱い場合、
『膝を押してあげると伸びる。』
という特徴があります。
『大腿四頭筋トレーニング』で太ももの前側を鍛え、膝を伸展させる力をつけてあげましょう。
こんな生活習慣の方に多い
大腿四頭筋は歩く時はもちろん、椅子から立ちあがる時や階段の上り下りなどで使う筋肉。
普段、車ばかりであまり歩かず、階段はエスカレーターやエレベーター。
歩く時も歩幅が小さくペタペタ歩き。
そんな方が大腿四頭筋の筋力低下になりやすいです。
しかも、大腿四頭筋は体の中でも大きな筋肉のひとつ。
大きい分、日常生活で使わずにいると加齢とともに急激に筋力低下していきます。
高齢の方の姿勢悪化は大腿四頭筋の弱化から始まるんですよ。
大腿四頭筋は膝関節をサポートしている筋肉です。筋力がなくなると膝関節への負担が大きくなり膝の痛み、軟骨のすり減りに繋がります。
膝やその上の体全体を支えられなくなる他、体全体の筋肉量の減少に繋がってくるので基礎代謝がガクン落ちる原因にもなります。
【原因②】ハムストリングまたは腓腹筋が硬い
膝を伸ばそうとしても拮抗筋が短く硬くなっていては伸ばせません。
膝の屈曲筋が硬くなっている場合、
『膝を押して伸ばそうとしても膝裏がピーンと突っ張って伸びない』
という特徴があります。
『ハムストリングと腓腹筋のストレッチ』をして柔らかく伸長する筋肉にしていきましょう。
こんな生活習慣の方に多い
長時間座る姿勢でいることが多い、あまり歩かない。
そんな方がハムストリングとふくらはぎが硬くなりやすいです。
座っている姿勢はハムストリングが付着しているお尻の部分が圧迫され、
しかも膝が曲がっているので常に筋肉は縮んだ状態。
伸縮する動きもないまま長時間その状態でいるとハムストリングは縮んだまま固まってしまいます。
血流も悪くなり酸素も栄養も行き届かず、老廃物の処理もできず筋肉の質はどんどん悪くなるばかり!
さらに歩くことが少ないと足首も使われずふくらはぎの伸縮機能も低下。
質の悪い伸びないゴムのような筋肉が出来上がってしまいます。
姿勢が悪くなるばかりか代謝や循環が悪くなり体内機能低下に繋がってしまいます。
大腿四頭筋トレーニング
大腿四頭筋を鍛えていつまでも若々しい身体に!筋力アップしていきましょう。
大腿四頭筋を鍛えるには、トレーニングの王様【スクワット】が1番おすすめ。
生活をする上でとても重要な筋肉であり、また全身の代謝UP効果も得られます!
ただし
スクワットは正しいフォームで行うことが大切。
間違ったフォームで続けていると膝を痛めやすくなってしまうので注意です。
〈基本のスクワットフォーム〉
- 膝はつま先より前に出ないように!
- 膝を伸ばしきらないように!
- かかと重心で。
- 背中を伸ばす。
- お尻を突き出すように落とす。
- 太ももは床と平行くらいまで深く
①と②を繰り返してくださいね^ ^
スクワットは体の70%以上の筋肉を動かせるトレーニングです!キツイですが無理をせず続けることで確実に筋力アップしていきますよ。
ハムストリングとふくらはぎのストレッチ
ガチガチの「ハムストリング」と」ふくらはぎ」を柔らかく、代謝の良い綺麗な姿勢を目指しましょう!
膝を伸ばす時にはどちらも柔らかくなければ綺麗に膝が伸びません。どちらかが硬くても伸びませんし、どちらかが硬いと影響してもう片方も硬くなりがち。
両方のケアをしていくことが大切です!
ハムストリングとふくらはぎ(腓腹筋)の両方が伸びている状態がこちら。
これが全て柔軟な状態です。
膝を伸ばしながら股関節屈曲&足関節屈曲。こうすることで裏側全てが伸長します。
ガチガチの筋肉ではなかなか難しいですが、これが理想形と覚えておいてください。目指すはここです!
はじめは負担の少ないストレッチで筋肉ごとに分けて緩めていきましょう!
もし極端にどちらかが出来なかったりしたら、筋肉の硬さに差があるということ。
できない方を多めにストレッチしましょうね。
ハムストリングだけ伸ばすストレッチ
膝を伸ばしながら股関節屈曲&足首はらくにします。
これがキツい人はハムストリングが硬い証拠。無理をせず【紐を使った全体的なストレッチ】でゆっくりほぐしていきましょう。
※この状態でもふくらはぎの方に張りを先に感じるようでしたら、ふくらはぎの拘縮がかなり強い状態です。
腓腹筋だけ伸ばすストレッチ
膝を曲げずにふくらはぎを伸ばします。
踵は床から離れないように。アキレス腱が伸びている感じを感じられるかと思います。
どこでも出来るストレッチですが、壁がある場合、壁に手を当てて押すようにすると更に伸びている感覚を感じやすくなります。
紐を使った全体的なストレッチ
筋肉が硬すぎる場合は無理なく全体的にじわじわと伸ばせる紐を使ったストレッチを。
どんなに硬くても自分の柔軟性に合わせてじわじわ伸ばせるので、紹介したストレッチでは痛いという方はここから始めましょう。
〈紐ストレッチのやり方〉
- 片足は曲げて、片方の足裏に紐をかけます。
- 膝を軽くまげた状態で、そのままゆっくり息を吐きながら紐の力を使って上にあげていきます。
- 上で10〜20秒キープします。
- いったん紐を緩めてからもう一度息をはきながら紐を引き寄せます。
これを片足3〜5回行ってください!
※伸縮性のない紐を使います。
(タオルなどでも大丈夫!)
※足の力は使わずに紐の力だけで操作してくださいね。
※頑張りすぎずイタ気持ちいいところで止めてください。
足は力を抜いてリラックスした状態で、紐の力だけで動かします。
急な動きは禁物。呼吸と一緒にゆっくりじわじわと動かしてくださいね。
ストレッチをする前に必読!
ストレッチはとっても繊細。
間違ったやり方ではさらに筋肉を硬くしてしまいます。
動き出しからゆっくりと。反動をつけたり急な動きをすると筋肉や腱が緊張をし緩められず痛めしまうことも。
1度痛めてしまうと始める前より硬くなってしまう事があるので気をつけて。
効果的なストレッチの方法はこちらで紹介してますので参考にしてくださいね(^_−)−☆
今度こそ効果を出す!ストレッチのやり方6つのポイント
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