薬膳スープやデトックススープはなんだか面倒くさそう。美味しくなさそう。そんなイメージを持っている方もいるかと思います。
今回は管理栄養士さんに教えてもらってからその簡単さと美味しさと効能にハマり毎年冬になると作っているスープを紹介します!
簡単薬膳デトックススープ
炒めたりもせず、味付けは塩のみ。というシンプルさ。だけど素材の出汁が混ざり合いとっても美味です!
【作り方】
出来上がり!
【材料(今回入れたもの)】
- 手羽中(そのまま)
- 大根(適当な大きさに切る)
- 人参(適当な大きさに切る)
- 蓮根(適当な大きさに切る)
- 長ネギ(大きめぶつ切り)
- キャベツ(大きめに)
- 椎茸(半分に切る)
- クコの実(ひとつかみ)
- 松の実(ひとつかみ)
- 生姜(輪切り)
- にんにく(皮むいてそのまま)
★具材は細かくしすぎると溶けて無くなってしまうので、根菜は乱切りや太めのいちょう切り・葉物は大きめがおススメです。
★他にもごぼうや白菜などお好きなものを入れてOK!決まりはありません。
★にんにくは是非まるごと。美味しくなります。(人数分入れるくらいの量がいいと思います)
★クコの実と松の実は1人ひとつまみくらい行き渡るよう、ひとつかみ位入れると◎
★途中で塩を入れて味付けをします。はじめは「味気ない」感じがすると思いますが、煮込んでいる間に素材から美味しい出汁がでてくるので最後まで塩以外は足さないように!
薬膳デトックススープの効能
今回入れた野菜の薬効をまとめました。スープにも栄養が出ていますので是非飲み干してくださいね。
根野菜
根菜はビタミンだけでなくカリウム・食物繊維も豊富に含まれています。
カリウムは浮腫みの予防効果があり、食物繊維は腸内環境を整えて老廃物を排出する効果があります。
大根に含まれる胃腸機能改善するジアスターゼなどの酵素は熱を入れることで効果はあまり期待できなくなってしまいますが、体を冷やすと言われる大根もスープにすることで暖かく胃腸に優しくなり、デトックス効果が期待できます。腸内を綺麗にし老廃物を排出してくれます。人参に含まれるβカロテンは熱を加えることで吸収率が2倍になります。更に油と一緒に食べることで更に吸収率が上がります。スープに含まれる鶏肉からの脂や松の実の油で更に吸収率アップ!βカロテンは粘膜を整えたり免疫力を高める効果があり美肌や健康にいい栄養素なのです。
れんこんにはムチンという粘り成分があり、便秘解消・胃や腸を整える効果があります。ビタミンCも豊富で、熱に弱いと言われるビタミンCもレンコンに含まれるものは加熱に強いとされています。ムチンもビタミンCも汁ごといただくことで残すことなく取り入れることが出来ます。
今回は入れていませんがごぼうなども食物繊維が豊富でおすすめです。
根菜の良いところは栄養価もさることながら、食物繊維が豊富ということ。腸のぜん動運動を促進し、綺麗に掃除をしてくれる働きがあります。悪玉菌の繁殖を抑制し、美容と健康にとても大切な腸内環境が整うのです。
長ネギ
風邪予防には長ネギと昔から言われているように長ネギには菌やウイルスの働きを制御する殺菌効果があります。これはネギオールという白い部分に多く含まれているネギ特有の成分で、解熱作用や発汗作用もあり風邪の時にはもってこいというわけです。
また、ネギの辛味成分「アリシン」は血行促進効果があるので冷え・免疫低下・慢性疲労などによく効きます。その他にもビタミン・ミネラルも豊富に含まれていますので冬の健康管理にはなくてはならない食材です。
キャベツ
キャベツは皆さんご存知の胃腸薬にも使われているビタミンUこと「キャベジン」の効果があります。胃の粘膜再生・炎症鎮静に効果を発揮します。また、胃だけでなく鎮痛作用・便秘改善・吹き出物改善の働きもある他、泌尿器や糖尿などの疾患にも効果があるとされているまさに薬膳食材なのです。
きのこ類
きのこ全般にはとても優れた成分が含まれています。がん細胞の成長を抑制するエルゴステロール、腸内の免疫細胞に働くβ-グルカン、中性脂肪を減らし脂肪の吸収を抑えてくれるキノコキトサン。
まさに薬膳には欠かせない食材なのです。
食物繊維も豊富で腸内環境を整えて老廃物をスムーズに排出してくれる働きもあります。
きのこはどれもこれらの良い効果があるので、お好みのきのこを入れるといいと思います。
きのこについての記事も書いてますので、合わせて読んでみてくださいね^ ^
クコの実
「不老長寿の薬」と言われるほど優れた滋養強壮作用があり、漢方薬としても使われているクコの実。
その中でもベタインという成分は抗がん作用や脂肪肝・高血圧の予防にも効果があると言われています。
その他の成分としてゼアキサンチン。ゼアキサンチンは目の網膜に含まれる天然色素の一種で視力回復などにも効果があります。
その他にも抗酸化作用でアンチエイジングにも効果があったり疲労回復・虚弱体質などにも効果があります。
世界三大美女の1人、楊貴妃もクコの実を食べていたという美容フードでもあり、美意識の高い女性にとても人気の食材です。
松の実
松の実にはピノレン酸が含まれています。このピノレン酸は必須脂肪酸ではありませんが必須脂肪酸のオメガ3系脂肪酸「γ-リノレン酸」と類似した構造をしています。γ-リノレン酸と同様、血中コレステロールを下げる働きやアレルギーの緩和に効果があります。また、ピノレン酸は食欲を抑える作用もあるのでダイエットにも役立ちます。
また、ビタミンE・ビタミンB群や亜鉛・鉄分も豊富に含まれているので造血や血行促進の働きもあります。貧血予防や冷え性・浮腫みの改善や免疫力アップ、貧血にも効果があります。
生姜
生姜に含まれるショウガオール・ジンゲロール・ジンゲロンは血行を促進し身体を温めてくれます。
新陳代謝も活発になるので冬の肌荒れや冷えにも効果があります。
生姜は漢方としても使われる食材なので他にも殺菌作用・解毒作用・抗酸化作用・疲労回復効果など沢山の効能がある冬にはおすすめの食材なのです。
にんにく
にんにくの効能としてあげられる成分はアリシンです。
アリシンはにんにく特有のニオイのもと。とても強い殺菌力があり、あらゆる菌やウイルスを撃退してくれる働きがあります。アリシンは加熱により成分が変化しやすいですが、殺菌力はそのまま期待できます。生のままより加熱した方が胃腸にも優しくニオイも抑えられるのでおすすめです。
アリシンが加熱により変化した成分のなかでもアホエンは抗がん作用や血栓・コレステロールを抑制する働きがあり動脈硬化や高血圧の予防にも役立ちます。
にんにくにはアリシンを代表として他にもたくさんの効能があります。みなさんご存知の滋養強壮はもちろん、糖尿病や肝臓病の予防にもなりますしアトピーなどにも有効です。
細胞が活性化するので美容やダイエットにも効果があります。
まとめ
ひとつの鍋の中にこれだけの効能が詰まっているって素晴らしいですよね!
自然の素材はそれぞれ薬にもなるような効能をもっています。沢山の素材を入れて薬効を高め冬を乗り切りましょう。
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