【脂質について詳しく知ろう!】構造によって変化する性質とその種類

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前回の炭水化物のお話でもでてきた最終的に運ばれる大きなエネルギー貯蔵庫「脂肪細胞」

ここに溜まっていくのが怖くて嫌われがちですが炭水化物と同じくちゃんと私たち体のために必要な成分です。

脂質とはどんなものなのか?見ていきましょう!

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脂質の構成

脂質には食事から摂る脂質もあれば体内で生成される脂質もあります。それら脂質でグリセロール(C3H8O3)に脂肪酸3つが結合したものが一般的な中性脂肪と呼ばれるもので、トリアシルグリセロールという名前がついています。

結合する脂肪酸は1種類ではなくたくさんの種類があります。

脂肪酸の構成は、炭素が結合する両端にメチル基(元素記号ーCH3)というものとカルボキシル基(元素記号ーCOOH)が結合された形になっています。この中間にある炭素結合は炭素鎖といって、炭素ひとつひとつが水素と手を繋ぐような感じで更に結合されています。この炭素鎖の炭素の数で脂肪酸の種類が異なってくるのです。

脂肪酸の種類により、体に影響する性質も異なってくるのでどんなものがあるのか?見ていきましょう。

脂肪酸の種類

脂肪酸の種類分けはざっくりいうと

  • 炭素の連鎖数
  • 炭素の二重結合の有無
  • 炭素の二重結合の位置(と連鎖数)

これらで分類されます。何だか難しいですよね。一つずつどのように分類されているのか?解説しますね!

短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸

炭素鎖の数によって分類されます。

4個・6個のものを短鎖脂肪酸8個と10個のものを中鎖脂肪酸12個以上のものを長鎖脂肪酸といいます。

タンパク質や炭水化物と同じく長くなればなるほど消化に時間がかかります。

短鎖脂肪酸は食物繊維が大腸で発酵する際に生成される脂肪酸。この短鎖脂肪酸はとても重要な物質で腸内環境を整えてガン細胞を抑制したり免疫力アップに働いてくれます。更に過剰な食欲を抑える効果もありダイエットにも役立つと最近注目の脂肪酸です!この短鎖脂肪酸を生成する菌は「痩せ菌」と呼ばれていて、サプリも出ている程です。

中鎖脂肪酸にはダイエットで一躍有名になったココナッツオイルや栄養満点の母乳などに含まれています。消化吸収が早いので貯蔵される前にエネルギーとして使われやすい脂肪です。摂りすぎは良くありませんが、満腹感・満足感も得られ脂肪になりにくいので上手に摂ることでダイエットにとても役に立ちます!

長鎖脂肪酸は皆さんご存じの脂質がほぼこれに属します。オレイン酸やリノール酸なども長鎖脂肪酸。天然に存在する脂肪酸のほとんどはこの長鎖脂肪酸になります。胆汁による消化が必要になる脂質です。摂取しすぎると胆汁の働きが追いつかずに消化不良になってしまいます。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

炭素の二重結合の有無によって分類されます。

炭素鎖の炭素はすべて両側に水素と結合していると話しましたが、そうではなく炭素同士が二重結合している場合があります。

全ての炭素の両脇に水素が結合されている脂肪酸は飽和脂肪酸炭素の二重結合が存在する脂肪酸は不飽和脂肪酸と呼びます。

飽和脂肪酸は動物性食品に多く含まれていて、常温では固体です。摂取しすぎると動脈硬化になりやすくなります。常温で固体ということは体内でも同じことが起こると思いましょう。

不飽和脂肪酸は食物や魚に多く含まれていて、常温では液体です。体内でも固まりにくいので動脈硬化などになるリスクは低いですが、摂取しすぎは肥満の原因や動脈硬化のリスクがあがります。不飽和脂肪酸のなかでは逆に生活習慣病を予防する効果のある脂肪酸もあります。

n-9系・n-6系・n-3系

炭素の二重結合の位置(と連鎖数)によって分類されます。

n系脂肪酸は不飽和脂肪酸で、その不飽和(炭素同士が二重結合している箇所)がメチル基から何番目にあるか?によって性質が変わり呼び方も変わります。

9番目にあるものはn-9系脂肪酸(オメガ9)、6番にあるものはn-6系脂肪酸(オメガ6)、3番目にあるものはn-3系脂肪酸(オメガ3)と呼びます。

n-9系脂肪酸は主にオレイン酸です。オリーブ油・キャノーラ油・べにばな油などがあげられます。熱で酸化しやすい不飽和脂肪酸の中では比較的酸化しにくいので調理などに適しています。こちらは摂取過多になりやすい脂質なので控えめを意識すると良いでしょう。

n-6系脂肪酸はリノール酸やアラキドン酸があります。リノール酸にはごま・大豆・くるみ・ひまわり油などがありアラキドン酸には魚・肉・レバー・卵などに含まれます。普段の食事で十分摂取できるので敢えて意識して摂取せずバランスの良い食事を心がけると良いしょう。

n-3系脂肪酸α-リノレン酸やEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)があります。αリノレン酸には亜麻仁油・えごま油・くるみなどがあり、EPADHAはさんまやさばなど青魚に多く含まれています。動脈硬化を防いだり美容にも効果がある優れた脂肪酸ですが現代では不足しがち。意識して摂ると良いでしょう。ただし、n-3系脂肪酸は熱に一番弱く酸化しやすいので調理の仕方が大切。亜麻仁油や荏胡麻油は熱さずにサラダにかけたりなどして摂ると良いでしょう。青魚も刺身など生食がおススメです。熱を通す場合は揚げ物よりも焼き魚や煮魚がオススメ。煮魚の場合は煮汁にも溶け出しているので摂ると良いでしょう。

脂肪酸はたくさん分類がありとても複雑ですね。これら沢山の脂肪酸は全てグリセロールと結合しトリアシルグリセロール(中性脂肪)として存在しています。中性脂肪といっても様々な性質の中性脂肪があるということですね。

ちなみに、この沢山の脂肪酸の中で人が合成できない脂肪酸はリノール酸・αリノレン酸・アラキドン酸で、これらを必須脂肪酸と呼びます。

食事で摂る必要がありますが、ダイエットなどで油抜き生活をしていると足りなくなってしまい細胞膜の劣化・機能低下に繋がってしまう可能性があるので注意が必要です。

 

コレステロール

中性脂肪と同じく悪者になっているコレステロールですが、これも多過ぎるから悪者になるだけで私たちの味方!必要な栄養素です。

コレステロールはステロイドの一つでエネルギー源にならない脂質です。エネルギーにならず何に使われるのでしょう?

細胞膜の成分として使われる他、ステロイドホルモン(男性ホルモンや女性ホルモンなど)・胆汁酸・ビタミンDはこのコレステロールから合成されます。

コレステロールは生きていく上でとても重要で無くてはならない存在。ただし、血中のコレステロールが多くなると動脈硬化のリスクが高まります。

飽食の時代では食生活の偏りでコレステロール値が高くなりやすいのでバランスの良い食事を心がけましょう。

コレステロール値が上がる原因は脂質の摂り過ぎもそうですが、偏った食生活や運動不足による善玉コレステロールの低下も大きな要因になります。

 

脂質の運搬

脂質も他の栄養素と同じく血液中を流れて各器官へ運ばれます。

ですが、血液はほぼ水分でできていますよね。水の中に油を流したら反発しあって仲間同士くっついてしまいます。

そこで、リン脂質やタンパク質でできた水に馴染むカプセルに脂質を入れて運びます。このカプセルと中身の脂質を合わせてリポタンパク質と呼びます。

リポタンパク質にはカイロミクロン(キミクロン)、VLDLLDLHDLがあります。

カイロミクロンはトリアシルグリセロール(中性脂肪)がたくさん運ばれる大きなカプセル。食事で摂った中性脂肪はこのカイロミクロンになって全身に運ばれます。

VLDLは肝臓で合成されたトリアシルグリセロール(中性脂肪)やコレステロールなどの脂質を全身に運びます。カイロミクロンの次に大きなカプセルです。

LDLはコレステロールを運ぶカプセル。VLDLが全身に運んだあと残ったものを肝臓に戻す途中にLDLに変化します。LDLは悪玉コレステロールと言われ、多くなると変性LDLとなり血管に沈着し動脈硬化になってしまいます。

HDLは全身を巡り過剰なコレステロールを回収するカプセル。善玉コレステロールとも呼ばれています。有酸素運動などで善玉コレステロールは増加するので脂質を取りすぎている方は有酸素運動がおススメです!

 

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸も聞いたことあるかと思います。マーガリンやショートニング、またはそれらを使ったお菓子などに含まれている良くない脂肪といったイメージを持っている方が多いと思います。

正解!

トランス脂肪酸は人工油脂を作る過程で生まれる脂肪酸です。不飽和脂肪酸に属しますが、トランスという名前通り変性的な脂肪酸で不安定な構造を持ちます。

トランス脂肪酸によって作られた細胞膜は弱くなり感染しやすく働きも鈍くなってしまいます。

また、悪玉コレステロールを増やすほか、善玉コレステロールも減らしてしまうという性質もあるので注意です。

肉類などにも若干入っている脂肪酸なので完全排除というより、できる限り自然の脂肪を摂取するよう心がけると良いですね!

脂肪の種類と性質[総まとめ]

いかがでしたか?ちょっと分からなかったという方のために最後に脂肪について総まとめします!おさらいをしてみましょう。

【短鎖脂肪酸】(飽和脂肪酸)

  • 種類:酪酸・カプラン酸
  • 性質:腸内環境を整える・ガン細胞抑制・免疫力を高める・食欲を抑える
  • 多く含まれる食品:乳製品(ごく僅か)・食物繊維が大腸で発酵して生成される・他サプリメント有り

【中鎖脂肪酸】(飽和脂肪酸)

  • 種類:カプリル酸・カプリン酸
  • 性質:消化吸収が早く蓄えられる前にエネルギーとして消費されやすい。脂肪として蓄えられにくい。満足感を得られ食欲を抑えられる。
  • 多く含まれる食品:ココナッツオイル(60%)・母乳・乳製品(8%)

【長鎖脂肪酸】

(飽和脂肪酸)

  • 種類:ラウリン酸・ミリスチン酸・パルミチン酸・ステアリン酸・アラキジン酸・ベヘン酸・リグノセリン酸
  • 性質:常温で固体である性質があるので、摂りすぎると血液内でドロドロになりやすい。動脈硬化のリスクがある。消化に時間かかり摂りすぎると消化不良を起こしやすい。
  • 多く含まれる食品:動物油・生成肉(ウインナーなど)・落花生・菜種油

(不飽和脂肪酸)

n-9系(オメガ9)

  • 種類:オレイン酸・パルミトオレイン酸
  • 性質:常温で液体。不飽和脂肪酸の中では酸化しにくく老化やガンの原因になる過酸化脂質が発生しにくい。熱による酸化もしにくいので調理にも向いている。悪玉コレステロールを減らす働きがある。
  • 多く含まれる食品:食物油(オリーブオイルなど)・魚油・鯨油

n-6系(オメガ6)

  • 種類:リノール酸・γリノレン酸・アラキドン酸
  • 性質:常温で液体。悪玉コレステロールを減らす働きもあるが摂りすぎると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要。
  • 多く含まれる食品:ごま・大豆・くるみ・ひまわり油・レバー・卵

n-3系(オメガ3)

  • 種類:αリノレン酸・EPA・DHA
  • 性質:常温で液体。血液をサラサラにし動脈硬化を防ぐ。中性脂肪を減らす。美肌効果。脳の活性。積極的に摂るべき油。ただし酸化しやすいので保存と調理法に注意する。(熱調理はしない)
  • 多く含まれる食品:えごま油・アマニ油・青魚(さんま・さば等)

トランス脂肪酸

  • 性質:細胞膜を弱くする・免疫力低下・善玉コレステロールを減少させ悪玉コレステロールを増加させる
  • 多く含まれる食品:マーガリン・ショートニング・クッキーやケーキなどそれらを使ったお菓子・ジャンクフード

以上まとめを見ると、①食事をするときには摂りすぎに注意し、②n-3系脂肪酸を摂取する割合を増やすと良さそうですね!

美容・ダイエットには短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・n-3系脂肪酸が良さそうです。飽和脂肪酸とトランス脂肪酸は控えめにしましょう。

脂肪は減らしすぎると細胞膜が劣化し細胞そのものの機能が悪くなってしまいます。肌ツヤにも関係してきますので良い脂質を適量摂ることが美容にも健康にもダイエットにも良いということですね!

 

 

 

 

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セラピストKaori

関東で女性専用ボディメイクメソッドを教えるインストラクター。
整体師・カイロプラクター・パーソナルジムトレーナー・ヘッド&フットセラピストなど幅広い分野で活動し日々体と向き合う。
専門知識を踏まえた真の「きれいな身体」について考えるボディメイク整体師。

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