【この記事について】本記事は 2026年10月6日 時点で、Microsoft の公式ページ「Windows 11 バージョン 26H2 の既知の問題と通知」(Microsoft Learn・記事末尾に出典)を実際に開いて確認し、そこに掲載されている内容だけをまとめています。対象環境:Windows 11 バージョン 26H2(および公式ページが影響対象として挙げているバージョン)。既知の問題は Microsoft が調査や修正を進めるにつれて追加・更新・解決されます。お読みになっている時点では状況が変わっている可能性が高いため、必ず出典の公式ページで最新の状態を確認してください。また、会社から支給されたパソコンの更新や設定の変更は、ご自身で判断せず、社内の情報システム部門(情シス)の指示に従ってください。本記事の内容の利用は、ご自身の判断と責任でお願いします。
Windows 11 バージョン 26H2 で現在公式に挙がっている既知の問題は、2026年10月6日時点で4件です。内訳は①USB オーディオ機器から音が出ない(コード 10)②ドメインに参加したパソコンがドメインとの信頼関係を失う③サインイン後に黒い画面になる④AC-3 音声を使うアプリが突然終了するの4つで、①〜③は「軽減」、④だけが「確認済み」(対処中)です。そしてExcel や Office に固有の既知の問題は、この4件の中に1件も含まれていません。事務の仕事で使うパソコンなら、まず自分が①〜④の条件に当てはまるかだけを確認すれば十分です。この記事では4件を1件ずつ「誰に起きるのか」「自分でできることはあるのか」に分けて整理します。

まずはこれだけ|既知の問題4件の早見表(2026年10月6日 確認)
公式ページには4件が並んでいます。表の「状態」は Microsoft が付けている区分で、「軽減」は影響を抑える手当てが済んでいる状態、「確認済み」は問題として認められ対処が進んでいる状態です。
| # | 何が起きるか | 当てはまる人 | 状態 | 自分でできること |
|---|---|---|---|---|
| 1 | USB の音響機器から音が出ない。デバイス マネージャーに「コード 10」 | USB オーディオ クラス 1.0 の機器を使っている人 | 軽減 | 機器を特定して情シスへ報告する |
| 2 | ドメインの資格情報でサインインできない。信頼関係が失われたと出る | 会社のドメインに参加したパソコン(条件あり) | 軽減 | 情シスへ連絡する。自分では直さない |
| 3 | サインインしても黒い画面のまま、デスクトップが出てこない | 主に仮想デスクトップ(AVD)を使っている人 | 軽減 | タスク マネージャーから手動で立ち上げる |
| 4 | 音を扱う一部のアプリが、警告なく突然終了する | AC-3(ドルビー デジタル)音声を使う古いアプリの利用者 | 確認済み | 修正待ち。該当アプリの使用を控える |
①②④は、自分の操作で直すものではありません。③だけは、その場をしのぐ手順が公式に案内されています。順番に見ていきます。
そもそも 26H2 とは何か。いつ自分のパソコンに来るのか
公式ページには、2026年9月29日付で「Windows 11 バージョン 26H2 が一般提供になりました」と書かれています。あわせて次の点が案内されています。
- この新しいバージョンには、バージョン 25H2 および 24H2 で最近発表されたすべての機能が含まれる。
- ロールアウトは段階的で、今後数か月にわたって拡大される予定。つまり全員に同時には来ません。
- 対象の 25H2・24H2 のパソコンのうち、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」という設定を有効にしている人から先に提供される。
- 更新の準備が整っていれば自動でダウンロードとインストールが行われ、再起動1回で終わる。
ここが事務の仕事をしている方にとって大事なところです。「利用可能になったらすぐに入手」をオンにしていなければ、26H2 はまだ順番待ちの状態です。急いで取りに行く理由はありません。会社のパソコンなら、そもそも更新の配信時期は情シスが管理していることがほとんどです。
また Microsoft にはセーフガード ホールドという仕組みがあります。特定の機器や構成で不具合が確認されている場合、そのパソコンには更新を配信しないよう自動で止めるものです。公式には、自分のパソコンにセーフガード ホールドがかかっているかを確認する方法も用意されています(出典参照)。「更新が来ない」のは不具合ではなく、守られている状態かもしれません。
既知の問題4件を1件ずつ見る
問題1:USB の音響機器が起動せず、音が出ない(状態:軽減)
公式ページには、Windows 11 バージョン 26H2 をインストールしたあと、一部の USB オーディオ クラス 1.0 デバイスが起動またはオーディオの生成に失敗する可能性があると書かれています。挙げられている症状は次のとおりです。
- デバイス マネージャーに「このデバイスを起動できません (コード 10)」と表示される。
- オーディオ出力がない(音が出ない)。
- 音量コントロールが応答しない、またはゼロのまま。
- サウンド設定が応答しない、または使用できない。
公式ページは「この問題は、USB オーディオ クラス 1.0 デバイスに限定されます」と範囲を明示しています。USB オーディオ クラス 1.0 は古い規格で、USB 接続のヘッドセット・スピーカー・オーディオ変換アダプターなどに使われていることがあります。パソコン内蔵のスピーカーや、Bluetooth 接続の機器は対象外です。
自分でできること:会議用の USB ヘッドセットで音が出なくなった、という形で気づくことが多い症状です。まず内蔵スピーカーや別の機器では音が出るかを試して、USB 機器側だけの問題かを切り分けてください。そのうえで、機器の名前と型番を添えて情シスへ報告します。公式ページは、すぐに回避策が必要な IT 管理者は「ビジネス向け Microsoft サポート」に連絡するよう案内しています。つまりこれは、利用者が設定を変えて直す類の問題ではありません。
Microsoft は「今後の Windows 更新プログラムでこの問題に対処するために取り組んでいる」としています。影響対象として挙げられているのは 26H2 だけでなく、26H1・25H2・24H2・23H2、Windows 10 の 22H2・21H2、各 LTSC、さらに Windows Server 2012 以降の各バージョンにも及びます。26H2 に上げたから起きた問題とは限らない点に注意してください。
問題2:ドメインに参加したパソコンが信頼関係を失う(状態:軽減)
これは会社のネットワークに関わる問題です。公式ページには、26H2 をインストールしたあと、一部の「Credential Guard で保護されたコンピューター アカウント」が、社内の Active Directory ドメインとの保護されたチャネルを失う可能性があると書かれています。
起きることは、次のように案内されています。
- ユーザーが有効なドメインの資格情報でサインインできなくなる。
- デバイスとドメインの間の信頼関係が失敗したというメッセージが出る。
- 以前にキャッシュされた資格情報を使ったオフラインのサインインは、引き続き機能する可能性がある。
- ドメイン コントローラー側の Active Directory のレプリケーションとサービスは影響を受けない。
原因として公式ページが挙げているのは、26H2 で「マシン ID の分離」機能が有効になっているためという点です。この機能は、Windows Server 2025 のドメイン機能レベル以上で動くドメイン コントローラーに接続された環境でのみサポートされると書かれています。そこに当てはまらない環境で以前から有効になっていたパソコンで、この症状が出ます。
自分でできること:情シスに連絡することだけです。公式ページには回避策が載っていますが、その内容は Intune・グループ ポリシー・レジストリのいずれかで設定を無効にし、そのうえでコマンドで保護されたチャネルをリセットするという、管理者向けの作業です。この記事では手順を書きません。会社から支給されたパソコンでレジストリや資格情報まわりを自分で触ると、サインインできない状態をさらに悪くすることがあります。「ドメインとの信頼関係が失われました」というメッセージを見たら、その文面をそのまま情シスに伝えてください。原因が特定済みで公式に回避策がある問題なので、伝わればそこから先は早く進みます。
Microsoft は「機能が改善されている間、マシン ID 分離の強制を一時的に防止することで、将来の Windows 更新プログラムでこの問題を解決する予定」としています。
問題3:サインイン後に黒い画面になる(状態:軽減)
公式ページには、26H2 以降の更新プログラムをインストールしたあと、一部のデバイスでデスクトップの読み込みの問題が発生する可能性があると書かれています。重要なのは発生範囲で、「主に FSLogix を使用する Azure Virtual Desktop (AVD) ホストで確認されています」と明記されています。手元のパソコンで Windows を直接使っている場合の話ではなく、仮想デスクトップの話です。また一部の既存のユーザー プロファイルでより頻繁に発生するようだとも書かれています。
症状として挙げられているのは次の3つです。
- サインイン後に黒い画面が表示され、デスクトップ セッションが自動的に読み込まれない。
- デスクトップ セッションを手動で開始するまで、デスクトップにアクセスできない。
- アプリケーション イベント ログに Windows エクスプローラーのクラッシュが記録される。
自分でできること:4件の中でこれだけは、公式に利用者向けの手当てが案内されています。公式ページの表現では、タスク マネージャー(Ctrl+Shift+Esc)を開き、[新しいタスクの実行]を選び、「explorer.exe」と入力して[OK]を選ぶことで、一時的に軽減できるとされています。黒い画面のまま固まってしまったときに、デスクトップを呼び戻す操作です。
これはあくまで一時的な対処で、再起動すれば同じことが起きます。恒久的な対応としては、公式ページは「既知の問題ロールバック(KIR)」によって軽減されていると案内しており、企業が管理しているパソコンではIT 管理者が専用のグループ ポリシーをインストールして構成する形になります。グループ ポリシーの導入は情シスの作業です。利用者側は、黒い画面が出た事実と、explorer.exe で復帰できたかどうかを伝えれば十分です。
なお Microsoft は「この問題の解決に取り組んでおり、今後の Windows 更新プログラムでリリースされる予定」としています。
問題4:AC-3 音声を使うアプリが突然終了する(状態:確認済み)
4件の中で唯一、「軽減」ではなく「確認済み」のままなのがこれです。公式ページでの状態は「確認済み」、発生元の更新プログラムは OS ビルド 26300.9550(KB5124010・2026年9月22日)、最終更新は 2026年10月2日 と記載されています。公式ページに掲載されたのが10月2日で、4件の中でいちばん新しい問題です。
内容は、2026年9月22日(KB5124010)以降にリリースされた Windows 更新プログラムのインストール後、AC-3(ドルビー デジタル)音声のデコードを必要とする一部のアプリケーションが予期せず終了することがあるというものです。公式ページは、起き方にばらつきがあるとして次のように説明しています。
- アプリが起動に失敗することがある。
- 警告なしで終了することがある。
- 音楽の再生などの特定の機能を使うまでは、正常に動作することもある。
影響を受けるアプリの範囲については、「影響を受けるアプリケーションはさまざまであり、ゲーム、メディア プレーヤー、特定の仕事効率化アプリケーションが含まれる場合があります」と書かれています。そのうえで「最新のアプリケーションの多くは、この種類のエンコードに Windows を使用しないため、この問題は発生しない」「依然として Windows 組み込みのオーディオ デコードに依存している従来のアプリケーションで最も一般的に使用される」とも補足されています。古い作りのアプリほど当たりやすい、という整理です。
自分でできること:公式ページに回避策は載っておらず、「今後の Windows 更新プログラムで、この問題の解決策をリリースできるよう取り組んでいます」という段階です。音を扱うアプリが落ちるようになったら、そのアプリ名と、落ちる直前にしていた操作を記録して情シスへ伝えるのがいちばん役に立ちます。影響対象は 26H2 だけでなく 25H2・24H2 にも及ぶとされています。
Excel や Office は壊れるのか
はっきり書きます。2026年10月6日時点で公式ページに挙がっている4件の中に、Excel・Word・Office に固有の既知の問題は1件もありません。
混同しやすいのが問題4です。「特定の仕事効率化アプリケーションが含まれる場合があります」という表現はありますが、Microsoft は具体的なアプリ名を挙げていません。そして問題の中身は AC-3 音声のデコード、つまり音を再生する機能に依存するアプリの話です。集計や書類づくりで Excel を使う作業とは、関係する部分が違います。「26H2 に上げるとエクセルが壊れる」という読み方は、公式の記載からは出てきません。
とはいえ、更新のあとに Excel の調子が悪くなったと感じることはあります。その場合はたいてい、26H2 とは別の原因です。症状から探せるように、当サイトでは「できない」を症状別に並べたページを用意しています。

保存まわりで止まっているなら、こちらが近いです。

会社のパソコンで 26H2 が来たときの動き方
事務の仕事でパソコンを使っている立場でやることは、多くありません。
- 急がない。ロールアウトは段階的で、数か月かけて広がると公式に書かれています。先回りして取りに行く必要はありません。
- 「利用可能になったらすぐに入手」を自分でオンにしない。会社のパソコンなら、配信の順番は情シスの判断です。
- 自分が①〜④の条件に当てはまるかだけ見る。USB の音響機器を使っているか、仮想デスクトップで仕事をしているか、音を扱う古いアプリを使っているか。この3点です。
- 症状が出たら、画面の文言をそのまま伝える。「コード 10」「ドメインとの信頼関係が失敗しました」といった表示は、情シスが原因に当たるための手がかりになります。
- レジストリやグループ ポリシーは触らない。公式の回避策に含まれていても、それは管理者向けの手順です。
更新に備えてファイルの置き場所を整えておきたい方には、こちらが役に立ちます。

よくある質問
Q. 26H2 に上げても大丈夫ですか。
A. 会社から支給されたパソコンなら、自分で判断せず情シスの指示に従ってください。そのうえで公式の記載から言えるのは、現在挙がっている4件のうち3件は「軽減」で、2件(問題2と問題3)はドメイン参加や仮想デスクトップという条件が付いているということです。残る問題1は USB オーディオ クラス 1.0 の機器に限定、問題4は AC-3 音声を使う古いアプリに限定です。自分がどの条件にも当てはまらないかを先に確かめるのが、いちばん確実な判断材料になります。
Q. 更新が自分のパソコンに来ません。何か設定が悪いのでしょうか。
A. 設定の問題とは限りません。公式ページはロールアウトが段階的だと明記しており、順番待ちの可能性があります。加えて、不具合が確認されている構成には配信を止めるセーフガード ホールドがかかっている場合もあります。確認方法は公式に用意されています(出典参照)。来ないことを不具合と考えて無理に入れようとしないのが安全です。
Q. 更新したら USB のヘッドセットから音が出なくなりました。
A. 問題1に当てはまる可能性があります。まず内蔵スピーカーや別の機器で音が出るかを試して、USB 機器だけの問題かを切り分けてください。デバイス マネージャーに「コード 10」が出ていれば、公式に挙げられている症状と一致します。対処は Microsoft の修正待ちで、急ぐ場合の窓口は IT 管理者向けのサポートです。機器の型番を添えて情シスへ報告してください。
Q. サインインしたら黒い画面のままです。すぐにできることはありますか。
A. 公式に案内されている一時的な手当てがあります。タスク マネージャー(Ctrl+Shift+Esc)を開き、[新しいタスクの実行]から「explorer.exe」と入力して[OK]です。ただし、この問題は主に仮想デスクトップ(AVD・FSLogix)の環境で確認されているものです。手元のパソコンで黒い画面になった場合は別の原因の可能性があるので、情シスに状況を伝えてください。
Q. 既知の問題の件数は、これからも変わりますか。
A. 変わります。この4件は2026年10月6日時点のもので、問題4は10月2日に公式ページへ載った新しい項目です。問題が解決されれば表から外れ、新しい問題が見つかれば増えます。判断に使うときは必ず出典の公式ページを開いて、その日の状態を見てください。この記事の数字を根拠に更新の可否を決めないでください。
Q. 自分でレジストリを直して回避してもいいですか。
A. 会社から支給されたパソコンでは行わないでください。問題2の回避策にはレジストリの変更が含まれますが、これは管理者が管理方法に合わせて選ぶ手順で、サインインや資格情報に関わる領域です。利用者が自己判断で変更すると、サインインできない状態をさらに悪くする可能性があります。情シスに連絡するのが正しい順番です。
まとめ
- 2026年10月6日時点の既知の問題は4件。①USB オーディオ(コード 10)②ドメイン参加の信頼関係 ③サインイン後の黒い画面 ④AC-3 音声でアプリが終了。
- ①〜③は「軽減」、④だけが「確認済み」。④は10月2日に追加された、いちばん新しい項目。
- Excel・Office に固有の既知の問題は1件もない。④に「仕事効率化アプリケーション」という表現はあるが、Microsoft は具体的なアプリ名を挙げていない。
- ②はドメイン参加、③は仮想デスクトップという条件付き。条件に当てはまらなければ、そのまま起きる話ではない。
- 自分で直せるのは③の一時対処だけ。タスク マネージャーから explorer.exe を起動する。
- レジストリとグループ ポリシーは触らない。公式の回避策でも、それは管理者向けの手順。
- ロールアウトは段階的。来ないことを不具合と考えず、セーフガード ホールドの可能性も見る。
- 件数と状態は日々変わる。判断の前に出典の公式ページで当日の状態を確認する。
新しいバージョンが出ると、何が壊れるのか分からなくて不安になります。ただ今回のように、公式が「どの機器で」「どの環境で」起きるかまで書いてくれている場合は、自分が条件に当てはまるかどうかを見るだけで、不安の大半は片付きます。全部を理解する必要はありません。今日「自分は USB オーディオ クラス 1.0 の機器を使っていない」と1つ確認できたなら、それで十分に前へ進んでいます。
次に読む


出典(2026年10月6日 確認)
Windows 11 バージョン 26H2 の既知の問題と通知|Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/release-health/status-windows-11-26h2
2026 年 9 月 22 日 — KB5124010 (OS ビルド 26300.9550、26200.9550、26100.9550) プレビュー|Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/servicing/os/windows-11/2026/09/kb5124010-windows-11-24h2-25h2-update
KB5006965: デバイスに影響を与えるセーフガード ホールドに関する情報をチェックする方法|Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/servicing/os/windows/2021/09/kb5006965-how-to-check-information-about-safeguard-holds-affecting-your-device
デバイスで利用可能になったらすぐに Windows の更新プログラムを入手する|Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/updates-lifecycle/get-windows-updates-as-soon-as-they-re-available-for-your-device
Windows メッセージ センター|Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/release-health/windows-message-center

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