「特定の条件に合う行だけ、合計したい」——そんなときに使うのが SUMIF(サムイフ) です。結論から言うと、次の1行をコピペするだけで始められます。
=SUMIF(条件を探す範囲, 条件, 合計する範囲) …例:=SUMIF(B2:B100,"りんご",C2:C100)(B列が「りんご」の行だけ、C列を合計)
条件が2つ以上(例:「りんご」かつ「1000円以上」)になったら、SUMIFS(サムイフス) の出番です。
=SUMIFS(合計する範囲, 範囲1, 条件1, 範囲2, 条件2 …) …引数の順番がSUMIFと逆で、合計範囲が先頭になる点だけ注意してください。
この記事では、40代から事務やデスクワークでExcelを使うあなたのために、コピペで動く例つきで、SUMIF・SUMIFSの使い方を基礎からやさしく解説します。別シートの合計や、うまくいかないときの直し方まで、つまずきやすいところを先回りで潰していきます。

SUMIFとは?「条件に合う行だけ足す」関数
SUMIFは、「ある条件に一致する行だけを選んで合計する」関数です。ふつうのSUMが「範囲の全部を足す」のに対して、SUMIFは「りんごの行だけ」「東京支店だけ」「1000円以上だけ」といったふるい分けをしながら足せます。手作業で色分けして電卓を叩く……という作業から、あなたを解放してくれる関数です。
まずはこれをコピペ(最小例)
次のような表があるとします。B列に商品名、C列に金額が入っています。
A B C
1 日付 商品 金額
2 8/1 りんご 300
3 8/1 みかん 150
4 8/2 りんご 500
5 8/2 ばなな 200
「りんご」の金額だけを合計したいときは、空いているセルに次を貼り付けます。
=SUMIF(B2:B5,"りんご",C2:C5)
結果は 800(300+500)になります。B列から「りんご」を探し、その行のC列だけを足しているわけです。文字の条件は必ずダブルクォーテーション(” “)で囲むのがルールです。ここを忘れるとエラーになるので、最初のうちは指差し確認しましょう。
SUMIFの使い方3ステップ(範囲・条件・合計範囲)
SUMIFの引数(かっこの中身)は、次の3つだけです。順番に埋めれば必ず書けます。
- 範囲:条件を探す列(例:商品名が並ぶ B2:B100)
- 条件:探したい中身(例:
"りんご") - 合計範囲:実際に足したい列(例:金額が並ぶ C2:C100)
言葉にすると「この列(範囲)が、この条件のとき、この列(合計範囲)を足す」です。3つ目の合計範囲を省略すると、1つ目の範囲そのものを合計します(条件に合う数値をそのまま足したいとき用)。
よく使う条件の書き方
条件の部分は、文字だけでなく「○○以上」などの比較もできます。コピペして中身を差し替えてください。
- 文字で指定:
"りんご"(完全一致) - 数値の大小:
">=1000"(1000以上)、"<500"(500未満)。比較記号も含めてぜんぶクォートで囲むのがコツ。 - 〜ではない:
"<>りんご"(りんご以外) - あいまい検索(ワイルドカード):
"*りんご*"(りんごを含む)、"東京*"(東京で始まる)。*は「任意の文字」を表します。
セルの値を条件にしたいときは、記号と&でつなぎます。たとえばE1セルに入れた金額以上を合計するなら、こう書きます。
=SUMIF(C2:C100,">="&E1)
これで、E1を書き換えるだけで基準を変えられる、便利な集計表になります。

複数条件は SUMIFS(引数の順番がSUMIFと逆!)
「りんご」かつ「8月2日以降」のように、条件が2つ以上になったらSUMIFSを使います。SUMIFSは条件をいくつでも重ねられます(AND=すべて満たす行だけ合計)。
ここで一番のつまずきポイントを先に言います。SUMIFSは合計範囲を先頭に書く——SUMIFと引数の順番が逆です。
SUMIF → =SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)
SUMIFS → =SUMIFS(合計範囲, 範囲1, 条件1, 範囲2, 条件2 …)
先ほどの表で「りんご」かつ「金額が400以上」を合計するなら、次のようになります。
=SUMIFS(C2:C5,B2:B5,"りんご",C2:C5,">=400")
結果は 500(りんごのうち400以上は500だけ)です。条件を追加したいときは、範囲, 条件 のペアを後ろに足していくだけ。3つでも4つでも同じ書き方で伸ばせます。
日付で絞り込むときのコツ
「8月2日以降」のような日付の条件も、比較記号で書けます。
=SUMIFS(C2:C100,A2:A100,">=2026/8/2")
「8月中だけ」のように期間で挟みたいときは、開始と終了の2つの条件を並べます。
=SUMIFS(C2:C100,A2:A100,">=2026/8/1",A2:A100,"<=2026/8/31")
別シート・別ブックのセルを合計する
集計表と元データがシートで分かれていることはよくあります。別シートを参照するときは、範囲の前に「シート名+!(エクスクラメーション)」を付けるだけです。
=SUMIF(Sheet2!B:B,"りんご",Sheet2!C:C)
上の例では、B:B のように列全体を指定しています。行数が毎月変わるデータでも、列ごと指定しておけば範囲がはみ出す心配がありません(動作も十分速いので実務ではよく使います)。シート名に空白や記号が含まれるときは、='売上 8月'!B:B のようにシート名をシングルクォートで囲みます。
別ブック(別のExcelファイル)を参照することもできますが、そのファイルを閉じるとSUMIF・SUMIFSは正しく計算できません(#VALUE! になります)。別ブック集計は、両方を開いた状態で使うか、データを同じブックにコピーしてから集計するのが安全です。

うまくいかない時:0になる・#VALUE!・条件が効かない
SUMIFがうまく動かないときは、原因がだいたい決まっています。上から順に確認してください。
結果が「0」になってしまう
- 文字が微妙に違う:「りんご」と「りんご 」(末尾に空白)は別物です。元データに余分なスペースがないか、
=TRIM(B2)で確認しましょう。 - 数値が文字列になっている:合計範囲の数字が「文字」として保存されていると、0になります。セル左上の緑三角や、数字の左寄せが目印です。
=ISNUMBER(C2)がFALSEなら文字列です。 - 全角・半角の違い:条件の「1000」が全角だと一致しません。半角で入力し直してください。
#VALUE! エラーが出る
SUMIFSで #VALUE! が出たら、合計範囲と条件範囲の大きさ(行数)が揃っていないのが典型です。C2:C100 と B2:B50 のように長さがバラバラだとエラーになります。すべての範囲を同じ行数(例:全部 2〜100行)にそろえましょう。前述の「閉じた別ブック参照」も原因になります。
条件が効かず、全部足されてしまう
- 比較記号のクォート忘れ:
>=1000をそのまま書くとエラー。">=1000"とクォートで囲むのが正解です。 - ワイルドカードは文字専用:
*や?は数値には効きません。数値の範囲指定は比較記号(">=100")を使います。
切り分けに困ったら、合計範囲のとなりに =COUNTIF(B2:B100,"りんご") を置いてみてください。条件に一致した件数が返るので、「そもそも条件に合う行があるのか」を先に確認できます。0件なら、原因は合計式ではなく条件の書き方(空白・全角)にあります。
そのままコピペで使える「条件付き合計」レシピ集
実務でよく出てくる集計を、コピペしてすぐ差し替えられる形でまとめました。範囲(B列・C列など)は、あなたの表に合わせて変えてください。
特定の文字を「含む」行だけ合計する
商品名に「セット」が含まれるものだけ足したいときは、ワイルドカードで囲みます。
=SUMIF(B2:B100,"*セット*",C2:C100)
空白(未入力)以外の数値を合計する
担当者名が入っている行の金額だけ合計する、といった使い方です。
=SUMIF(B2:B100,"<>",C2:C100)
2つの条件の「どちらか」を合計する(OR条件)
SUMIFSは「かつ(AND)」専用です。「りんごまたはみかん」のように「どちらか」で足したいときは、SUMIFを足し算します。
=SUMIF(B2:B100,"りんご",C2:C100)+SUMIF(B2:B100,"みかん",C2:C100)
月ごとの売上を自動で切り替える
E1セルに「2026/8/1」のような月初の日付を入れておけば、その月の合計が出ます。
=SUMIFS(C2:C100,A2:A100,">="&E1,A2:A100,"<"&EDATE(E1,1))
EDATE(E1,1) は「E1の1か月後」を返す関数です。これで、E1を書き換えるだけで月次集計表がそのまま使い回せます。毎月の手作業が、セル1つの入力で終わります。
まとめ:条件がわかれば、集計はもっとラクになる
SUMIF・SUMIFSは、次の3点さえ押さえれば必ず使えます。
- SUMIFは
=SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)。文字は"りんご"、大小は">=1000"のようにクォートで囲む。 - 条件が2つ以上なら SUMIFS。合計範囲を先頭に書く(順番がSUMIFと逆)。
- うまくいかないときは「文字列・空白・全角・範囲の長さ」を疑う。
COUNTIFで件数を先に確認。
集計は、コツをひとつ覚えるたびに、手作業がまるごと消えていく分野です。今日「条件に合う行だけ足す」ができるようになったなら、それはもう立派なスキルの一歩。次はきっと、もっと大きな表もこわくなくなります。あなたのペースで、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。
参照系の関数「INDIRECT」を使うと、表がもっと自由に組めます。あわせてどうぞ。

「合計そのものが合わない・ずれる」ときは、こちらで原因を切り分けられます。

関数の集計をまるごと自動化したくなったら、次のステップへ。



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