1日の疲れを癒やすバスタイム。
ゆったり湯船に浸かりながら、大好きなYouTube動画を見たり、電子書籍を読んだり……至福の時間ですよね。
「私のスマホは防水だから大丈夫!」
そう思って、裸のままのスマホをお風呂に持ち込んでいませんか?
実はそれ、「防水」の意味を少し誤解しているかもしれません。
この記事では、30代〜60代の「お風呂好き」な皆様に向けて、
メーカーの保証を否定するわけではありませんが、「長年スマホを壊さずに使い続けるための、転ばぬ先の杖」としての知識を共有します。
「防水」=「お風呂OK」ではない理由

多くのAndroidスマホに搭載されている「IPX5/8」などの防水性能。
これは基本的に「常温の真水(水道水)」での試験結果です。
お風呂という環境は、メーカーの想定する「テスト環境」とはこれだけ違います。
- 温度が高い(お湯):パッキンなどのゴム部品が劣化しやすい。
- 湿気がすごい(湯気):水滴よりも細かい「気体」は、わずかな隙間から侵入しやすい。
- 成分が入っている(石鹸・入浴剤):水の「表面張力」を弱め、浸透しやすくなる。
見落としがちな3つのリスク

1. 結露(けつろ)という見えない敵
冬場、暖かい部屋の窓ガラスが水滴でびっしょり濡れますよね。
あれと同じ現象が、スマホの内部で起こる可能性があります。
冷えた脱衣所から、熱気ムンムンの浴室にスマホを持ち込んだ瞬間、内部の基盤に結露が発生。
これが原因で、「水没させていないのに壊れた」というケースが意外と多いのです。
2. 充電端子のサビ(腐食)
充電ケーブルを挿す穴(USB-Cポートなど)は、基本的にむき出しです。
ここに水分が残ったまま充電ケーブルを挿すと、ショートしたり、端子が錆びて充電できなくなったりします。
「お風呂上がりにすぐ充電」は一番のNG行為です。
3. スピーカーの音割れ
スピーカーの穴に水が入ると、一時的に音がこもったり、割れたりします。
乾けば治ることが多いですが、石鹸カスなどが詰まると故障の原因になります。
それでも持ち込みたい!守るべき最低限のルール
「リスクはわかった。でも、お風呂での動画視聴はやめられない!」
わかります。私もそうです。
完璧を目指して楽しみを捨てるより、「リスクを最小限に抑えて楽しむ」方向でいきましょう。
最低限、これだけは守ってほしいルールをご提案します。
① ジップロック(フリーザーバッグ)に入れる

一番手軽で、意外と効果的なのがこれです。
完全防水ではありませんが、「湿気」と「石鹸ミスト」を直接浴びるのを防げます。
タッチ操作も袋の上から可能です。
ただし、毎回新しい袋を使うのは勿体ないので、お風呂専用に1枚用意して、汚れたら変える運用で十分でしょう。
② 充電口だけは絶対に濡らさない意識

もし裸で持ち込むとしても、充電口にお湯が入らないように持つ。
万が一濡れたら、半日以上はケーブルを挿さない。
どうしても充電が必要なら、ワイヤレス充電を活用するのも手です。
③ 温度差を減らす

脱衣所が極寒の場合は、タオルに包んで持ち込むなどして、急激な温度変化を与えないように気を使うだけでも、結露リスクは減らせます。
究極の安全策:機種変更した「古いスマホ」を再利用する

もし、手元に機種変更して使わなくなった「古いスマホ」が眠っているなら、それを「お風呂専用機」にしてしまうのが、実は最強の解決策です。
SIMカードが入っていなくても、自宅のWi-Fiに繋げばYouTubeもAmazonプライムビデオも問題なく見られます。
ブラウザでWeb記事を読むことも、Kindleで読書することも可能です。
最大のメリットは「壊れても精神的ダメージが少ない」こと。
メイン機ではないので、万が一水没しても連絡手段を失うことはありませんし、データ消失のリスクもありません。
これなら、ジップロックなしで「裸のまま」持ち込む贅沢も(自己責任で)味わえます。
AndroidとiPhoneの違いは?
基本的な注意点は同じです。
ただ、Androidは機種によって「お風呂対応(ハンドソープで洗える)」を謳っているタフネスモデル(ARROWSやTORQUEなど)も存在します。
そういった機種をお使いの方は、もう少しラフに使っても大丈夫ですが、それでも「画面割れがあるとそこから浸水する」点には注意が必要です。
まとめ:あなたはお風呂でスマホを使うべき?
この使い方が向いている人
- 「壊れたら買い替えればいいや」と割り切れる人
- ジップロックに入れる手間を許容できる人
- 防水ケースなどを正しく使える人
向いていない人(やめたほうがいい人)
- データのバックアップを取っていない人
- 今のスマホをあと3年は大切に使いたい人
- 「防水なんだから何しても平気」と思っている人
お風呂でのリラックスタイムは代えがたいものです。
「絶対ダメ!」と禁止するのではなく、「壊さないための作法」を知った上で、快適なバスタイムを楽しんでくださいね。


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