ダイエットや美容のために水を積極的に飲んでいる方も多いと思います。
なぜ水は必要なのでしょうか?
生きていくうえでも健康を維持するうえでも水分補給は大切だということは皆さんご存じかと思いますが、なぜ?と聞かれるとはっきり答えられないのではないでしょうか。
今回は水を飲むことで体の中でどのような効果があるのか解説していきます。
水は体内の運搬役
人間の体の半分以上は水で出来ています。成人では60%、乳児になると80%もの割合です。
この水分は一体、体の中でどのような働きをするのでしょうか。
それは栄養や老廃物の運搬です。
運搬といったら血液やリンパ液を想像すると思いますが、血液もリンパ液も水で出来ています。血液は赤血球・白血球・血小板が血漿と呼ばれる90%水分で出来ている液体のなかを流れているもの。リンパ液は血管から血漿が滲み出たものなのでほぼ水分です。
このように水はあらゆる物質を全身に流して栄養分を届け老廃物を回収する働きをしています。が!それだけではありません。体内の組織と組織の間や細胞と細胞の間にもすべてに体液があります。この体液があるからこそ各細胞へ必要な栄養を必要なだけ運び、要らなくなったものを回収しまた血液に流すことが出来るのです。
水分は全ての物質の運搬に関わり、体内で起こる全ての代謝に必要不可欠なものなのです。
水分を取ることのメリット
体内の水分が足りなくなるとどうなると思いますか?運搬してくれるものが少なくなってしまうということは、何もかもスムーズに運ばれなくなってしまうのです。
血液の赤血球や白血球などの流れも悪くなりさらには血液内に流れる栄養や老廃物も加わるので流れが遅くなりスムーズに流れなくなりますね。これをドロドロ血液と呼び高血圧のリスクが高まります。
また、細胞間での水分が減ることで栄養の受け渡しもスムーズに出来なくなり細胞の新陳代謝が滞ります。同時に老廃物の回収も滞るので肌のくすみや浮腫みも起こってきます。
水分は体内の循環をスムーズにするために必要不可欠な存在であると言えますね。
【こまめな水分補給で得られる効果】
- 血液サラサラ効果(高血圧予防)
- 免疫機能アップ
- 新陳代謝機能アップ(美肌)
- 基礎代謝アップ(ダイエット)
- 腸内環境改善(便秘や体質改善)
水は体内機能のすべてにかかわっているので健康美容すべてに効果があるといっても過言ではないですね。
一日に必要な水分量
人間は水分を取らなくとも水分を排出します。その分は最低でも摂取しなくてはなりません。
一日の水分排出量は
- 不可避尿500ml(代謝の過程で生じた不要な物質を外に流すための水分)
- 不感蒸泄900ml(呼吸や皮膚から蒸発する水分)
この2種類で合計1400mlです。が、体内の代謝で300mlが生まれるのでそれを差し引いて1100mlが必要となります。
最低でもこの1100mlの量を摂取しないと体内の水分が足りなくなってしまうのです。
ただし、これは生きていくうえでの必要量。不可避尿500mlというのは水分を飲まなかった時のあの濃い黄色の尿のことを言います。循環を考えると理想は不可避尿500ml +1000mlです。尿が黄色い時には水分が足りなく循環が悪くなっているということですので積極的に水分補給をしましょう。
また、これ以外にも便にも水分は含まれなくてはいけません。成人の1日あたり100ml必要になってきます。
これらを合わせると
- 尿1500ml
- 不感蒸泄900ml
- 便100ml
となり2500mlの水分を補給されることが理想となります。
食事からの水分補給はだいたい800〜1000ml、代謝によっても300mlの水分が生まれますので
一日の必要な水分補給の量は1200〜1500mlになります。
また、不感蒸泄の量は気温や運動量によって変動します。気温が30℃から31℃になるだけで不感蒸泄は約15%も上昇します。
スポーツ時や暑い日には多めに摂取するように心がけましょう。
水の飲み方
一日に水分補給が1200〜1500ml必要といっても一気に飲んでしまっては吸収されずもったいないうえに体に負担をかけてしまうことになります。
私たちの体が一度に吸収できる水分は200ml程度と言われています。喉が渇いたからといって一気に飲み干さず、ゆっくりと吸収させるように少量ずつ飲むようにしましょう。
また、「喉が渇いた」と感じる時にはすでに体内の水分が1%足りていない時です。更に4%足りない状態になるとあくびが出はじめ、8%足りなくなると吐き気がしてきます。10~20%足りなくなった時には生命維持がができなくなるのです。
運動中や暑い日などでは水分の排出が著しいので「のどが渇いた」と感じてから吐き気がしてくるまではそう時間はかかりません。これからの季節は特に「のどが乾く前のこまめな水分補給」を心掛けましょう。
ちなみに、体の小さい赤ちゃんはそもそも水分の量が少ないので脱水になりやすく、高齢者は体内の水分量が50%と少なくなっているのですぐに脱水を起こしてしまいますので特に注意が必要になります。
まとめ
水分補給は体の機能を維持するためにとても大切なものでしたね。よい食事をとっていてもよい化粧品を使っていても運動をこまめにしていても水分が足りないとその効果を十分に得ることができません。
体の機能を最大限に生かすためにも水分は意識してこまめに摂るようにしましょう!
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