外腿の下にぽっこりでてしまう大転子。ここが出ていることで下半身が太く見えたり短足に見えてしまいます。スキニーなどぴったりとした服を着てもなんとなく格好悪いですよね。
ここを引っ込めたい女子は多いはず。
大転子が目立つ人と目立たない人は何が違うのか?目立たなくしていくことは可能なのか?様々な方面から解説していきます!
【骨盤の形】
大転子の出っ張りに悩んでいる人の多くは女性。男性で大転子が出ている人はあまり見かけませんよね。
さらに、女性でも全く出っ張らずスッキリしている人もいればぽっこり張り出している人もいます。
この違いは『骨盤の形』にも関係があります。
骨盤の形は『男性型』と『女性型』の2種類と思われがちですが『女性類猿人型』『扁平型』という分類もあり合わせて4種類あります。
男性の骨盤は女性より縦長で幅が狭く出来ていますが、同じように縦長で幅が狭い骨盤が『女性類猿人型』。その逆に男性の骨盤より幅広い女性の骨盤をさらに潰したような骨盤が『扁平型』です。
結論から言いますと、『男性型』と『女性類猿人型』は横への広がりがない分大転子はあっても幅が狭くなり目立ちにくく、『女性型』と『扁平型』は横へ広がっているのでさらに大転子の分張り出し目立ちやすい傾向にあるのです。
女性でも骨盤の形が男性に近い人は目立ちにくいということ。女性的な骨盤であれば大転子部分は横に出ているのが普通なのです。
そうなると『女性類猿人型』はいいんじゃないかとも思いがちですが、実は成熟しきれていない骨盤になります。子供の時は『女性類猿人型』の骨盤をしていて、成熟する過程で妊娠出産に適している『女性型』へ変わります。そのため、成熟しきれない骨盤では妊娠出産でトラブルが起こりやすくなります。現代の女性ではこの女性類猿人型が多くなっているのでトラブルが昔より多いとも言われています。
一方、『扁平型』は昔の女性に多い骨盤の形です。農作業や和式のトイレなどしゃがむ事が多かった為、外旋筋が使われ扁平になったと言われています。
このように骨盤の形でも大転子の目立ちやすさは変わってきますが、そもそも女性的な骨盤であれば男性よりも大転子は張り出しているのが当たり前で、それが女性の魅力でもあるのです。
【大腿骨の形と内旋】
大転子が出っ張る原因として『大腿骨の形』『大腿骨の内旋』も言われています。
『大腿骨の形』としては大転子を作っている部分の角度「頸体角」が狭めということ。
成人の正常な頸体角は125°〜130°で、幼児期は135°と広く、高齢になると120°と狭くなります。
これは骨にかかる重力によって形が変わっていことで起こっています。高齢になると重力が長年かかっている事と筋力の低下によりどんどん狭くなっていき、股関節痛などを引き起こしてしまいます。
この頸体角の角度が正常な範囲内であっても130°と125°では大転子の張り出しは多少変わります。さらに、狭ければ狭いほど外側への力が加わりO脚になりやすく張り出しが強調されてしまいます。
生まれ持った骨格もありますが、外転筋と内転筋のバランスを整えることで外への張り出しを抑える事が可能です。
次に『大腿骨の内旋』ですが、これは大転子の張り出しではよく言われる事です。大腿骨は真っ直ぐ真横に付いているわけではなく少し後方に向き前方へ捻れています。これを前捻角といい、成人の正常な角度は10°〜25°です。
この状態で10°ほど内旋すると大転子が若干外側に突出します。過度前捻の方は10°の内旋では突出しません。逆に後捻の方はすでに突出しているので10°未満の内旋でも出てしまいます。
このように、前捻角と大腿骨の内旋により大転子の出っ張りが強調されるということです。
もし立った時に膝が内側に向いていたら内旋していると言えるでしょう。
ただし、この大腿骨の内旋だけで外への張り出しが強くなるかというとそれだけでは大きな違いはありません。
鏡の前で膝と爪先を内側に向けたり外側に向けたりしてみてください。外へ張り出す幅は若干の変化はあるものの大きくは変わらないですよね。
では、外旋しながら内腿に力を入れてみてください。ヒップラインがスッキリしませんか?
大腿骨の内旋(内股)では外旋への意識と内転筋の強化で大転子の張り出しも抑えることが可能です。
また、大腿骨といえば外側への力かかることで股関節のはまりが浅くなって外へ張り出すというような見解もたまに見かけますが、浅くはまっているようなら変形性股関節症であると言えますし、強靭な靭帯で固定されている股関節が緩んでしまうことはないですし、あったとしたら股関節に痛みが出て歩行に支障がでてしまうでしょう。
【筋肉の低下】
大転子の張り出しが強調されやすい骨格についてお話をしてきましたが、これは生まれつきの骨格である部分も大きいので大転子を今より目立たなくさせるためには筋肉が重要と考えます。
女性はもともと皮下脂肪が付きやすく、特にお腹・お尻・太腿など子宮のある骨盤に近い部分に付きやすくなっています。
筋肉が低下してしまうと脂肪が重力で下にさがって垂れ下がります。大転子まわりにはお尻と太ももの脂肪が合体してヒップよりも大きく盛り上がってしまいます。
扁平尻または垂れ尻でお尻が2つあるような形でしたら、筋肉の低下による臀筋の下垂である可能性があります!ヒップアップトレーニングをすることで臀筋がお尻の脂肪を支えられるようになるので大転子周辺のお肉の盛り上がりがスッキリしてくるでしょう!
【筋肉の張り・凝り】
内腿と外腿の筋肉バランスという場合もあります。特に日本人は外側に体重を乗せやすい傾向にあり、内側が弱くなりがちです。
外側の筋肉を日常的に使って立ったり歩いたりすることで、さらに外側が強く内側が弱い状態が助長され、より外側が強くなっていきます。
すると使われて続けた筋肉は硬くなり血液やリンパの流れが悪くなってしまいます。冷えて硬くなり脂肪も付きやすくなります。
外側に体重を乗せるということはO脚にもなりやすく、O脚になるとさらに外側への負荷が大きくなるので全てが負のループですね。
外腿をほぐして緩めていくことと、内腿(内転筋)を強化していくことも大切です。
【皮下脂肪の蓄積】
大転子の張り出しが気になる方でもそれぞれ原因は違います。
全体的に(下半身も)脂肪が比較的少なく大転子が骨として張り出している場合は骨格の問題であることが多く、大転子に骨っぽさがなくお肉がある場合は皮下脂肪の蓄積がそもそもの原因です。
骨格である場合は思い描くようにすっきりさせることも難しいですが、内旋傾向があれば外旋への調整をしていったり内転筋の強化で外転への力を弱くしたりといったことで今より目立たなくすることは可能です。また、臀筋をつけていくことでお尻の立体感を付けていくと案外気にならなくなったりします。
皮下脂肪が原因である場合は、食生活の改善と適度な運動を合わせて行い全体の皮下脂肪を減らしましょう。外腿は頑固な脂肪になりやすいので温めたりストレッチ・マッサージなどをして溜まった老廃物を流しやすくしながら筋力トレーニング+有酸素で筋肉を動かし脂肪燃焼を目指しましょう。
まとめ
大転子の張り出しには沢山の原因があり、またいくつもの原因が重なっていることが多いです。
原因によっては生まれつきの骨格だったり、スッキリ改善しやすかったり個人差がある事を知っていただけたらと思います。
どちらにしても今より目立たなくすることは可能だと思います。
内股だったら外旋調整しながら内腿強化、その他の場合もすべて内腿(内転筋)の強化は必須です。
あとは臀筋の強化も必須です。
外腿が張っている場合は柔らかくほぐしましょう。
下半身に脂肪がつきやすい人はワイドスクワットがおすすめ。臀筋と内転筋を強化できます。
自分に合った方法で理想に近づけていきましょう!
オススメの体操はO脚改善方法やヒップアップ方法に書いてあるものが効果的なので合わせて読んでみてくださいね!


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