ふくらはぎといえば真っ先に思い浮かぶのが下腿三頭筋と呼ばれる腓腹筋とヒラメ筋。
実はふくらはぎの下に深部筋があるのをご存知ですか?ケアをしているはずなのに怠さがとれない浮腫んでいていつもパンパン!という方はふくらはぎの深部筋が疲労して浮腫んでいる可能性があります。
ふくらはぎの深部筋
ふくらはぎの深部筋はヒラメ筋の奥にあります。脛骨と腓骨の間に3つ。
脛骨というのはいわゆるスネ。真ん中の大きな骨です。内くるぶしも脛骨です。腓骨は外側に位置する細い骨。膝下外側の少し骨が突き出したところから外くるぶしになります。
深部筋の位置と作用を書き出します。
足を内返し(足の裏を内側に向ける)にしたり底屈(足の裏を後ろに向ける)させる作用のある筋肉。脛骨と腓骨のちょうど真ん中・真裏にあります。
足の親指以外を屈曲(指を握る)させる作用がメインですが、足の底屈や内返しの作用も若干あります。脛骨の裏側にあります。
足の親指を屈曲させる作用がメインで、長趾屈筋同様 足の底屈と内返しの作用も若干あります。腓骨の裏側にあります。
この3つの筋肉は足首と足指の動きに作用しているので
- 足首の動きが少ない
- 足首が不安定
- 浮き指
などで疲労が蓄積されやすく怠さや浮腫みを感じます。
ですが、ふくらはぎのリンパマッサージで届くのは腓腹筋とヒラメ筋まででその下の深部筋にはなかなか届きません。
ふくらはぎの断面図を見てみましょう。
図を見ていただくと分かるように、ふくらはぎには沢山の静脈が通っています。3つの深部筋(赤)の間にも浮腫みケアに大切な静脈(青)が通っていますね。(※静脈の脇にはリンパもあります。)
ふくらはぎのリンパ流しで届くのは大伏在静脈と小伏在静脈。深部にあるその他の静脈にはなかなか届きません。筋肉の動きで流すしかないのですが、疲労が蓄積されている筋肉は状態が悪く伸縮の動きで流す力が弱くなっています。
では、このふくらはぎの深部筋の伸縮機能が低下した場合、どう機能改善していけばいいのでしょうか?
ふくらはぎ深部筋の緩め方
奥にあって直接アプローチするのがなかなか難しい筋肉ですが、構造を知っておけば効果的に緩めることができます。
なんと深部筋を緩めるポイントは浮腫みや脚やせのツボとして知られている場所と一致!
三陰交のツボ
浮腫み・冷え性のツボとして知られる三陰交のツボ。
内くるぶしから指3本分上の脛骨の際
ここです。
ここはふくらはぎの深部筋がヒラメ筋の下から顔を出す場所。直接触れられる貴重なポイントです。
足指に手を絡ませ、このポイントを押しながら足首を回します。押すだけでなく、足首を回すことでしっかり筋・腱・筋膜にアプローチしていきます。
承山のツボ
ここも浮腫みや脚やせのツボとして知られている場所。承山。
ちょうどふくらはぎの真ん中あたりにあります。腓腹筋は2つの筋肉の下、そしてその下のヒラメ筋も筋腹を避けた位置にあります。
ここは深部筋に直接触れられる場所ではありませんが、腓腹筋とヒラメ筋の筋腹を避けて奥へ伝わるように押していくと緩んできます。
イメージとしてはじわじわと膜を通してその下の組織に伝わっていくような感じ。
慣れてきたら三陰交と同じように足首も一緒に回してあげると更に効果的です。
まとめ
ふくらはぎは第2の心臓と言われている体の循環に大切な部分。
表面の大きな筋肉がスポットを浴びがちですが、それをサポートしているのは深部の筋肉です。
今までのケアでは効果をあまり感じられなかったという方は、深部の筋肉ケアも取り入れていくと良いでしょう!
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